シタデルカラー紹介シリーズ 基礎情報編

こんにちは!
模型工房ブリッツのテンチョーです。

今回は当店で取り扱っているイギリス発・話題の水性塗料シタデルカラーを紹介していきます!


当店のシタデルカラー売り場。

最初にまだシタデルカラーをご存じない・あまり知らないという方にどんな塗料?というところからざっくりご説明をば。

■シタデルカラーとは

有機溶剤不使用のため、塗料特有の臭いがほぼしないつや消し水性アクリル塗料です。
濃度の調節も筆洗いも水道水でOK!
水性塗料の中でも乾燥の早さはピカイチで、乾燥後は完全耐水性。
また、プラスチックだけでなく金属やレジンにも塗装可能な脅威の定着性を誇ります。
高い隠ぺい力に鮮やかな発色。
筆塗りにありがちな塗りムラもほぼ発生しません。
ラッカー、エナメル塗料の上に塗れるのはもちろん、シタデルカラーの上からラッカー・エナメル塗料もある程度は塗れます。
(当店販売ページ説明欄より)


画像はシタデルベースカラー:セラマイトホワイト(現在絶版)の上からクレオスのウェザリングカラー(油彩系塗料)でウェザリングしたものです。

追加情報として、こぼしたりちょっと目を離した隙に小さなお子様やペットがうっかり舐めちゃった!という時でも安心な身体にやさしい成分で作られています。
※舐めすぎたりたくさん飲んじゃダメよ

色ごとの透過性やらもありますので全部が全部一発や2度塗りで確実にとは言えませんが、しっかり塗ってあげれば黒の上からでも白や黄色がバチーン!と発色するという点ではとても素晴らしい塗料です。
割と雑にぺたぺた塗っても筆ムラが出にくいのも特徴ですね。

そのシタデルカラー、用途ごとに●●カラーと分類されております。
その辺もざっくりご紹介。

■ベース


ベースカラーに関わらず高い隠ぺい力で下地色を隠ぺいできる優れた基本塗装用塗料です。
ベースカラーのみの塗装でも充分な完成度を得られる発色の美しさも特徴です。
シタデルカラー同士はもちろん、他のアクリル塗料との混色も可能です。

■レイヤー


明るい色あいの多いハイライト用塗料。
ベースカラーよりも隠ぺい力が低いため、下地塗料を活かしたグラデーションを施すことが可能です。
シェイドとは逆に、光のあたる部分に塗ることで立体感を表現できます。

■シェイド


自然な陰影を表現するのに適した、シャバシャバした半インク状の塗料です。
モールドの凹部分に溜まるように基本塗装の上から塗っていきます。
陰影表現のほか、ウェザリングのような汚し表現にも。

■ドライ


他のカラーよりも高い濃度でプリンのようにぷにぷにした塗料です。
ドライブラシというテクニック用に調合されています。
他カラーに比べてパステルカラーや鮮やかな色味のものが多いのも特徴です。

■コントラスト


白地の上から色を乗せることで染め上げるようにカラーリング・シャイディングができるカラーです。
シェイドカラーのようにシャバシャバした半インク状塗料になっています。
暗い色から立ち上げていく従来のカラーシステムとは逆に、明るい色から乗せていくイメージです。

■テクニカル


ピンポイントな用途に使用するカラーが多い区分です。
血糊やサビ等を表現したり、ベース部分にリアルな地面を表現するためのカラーなどがラインナップされています。
一部カラーは筆ではなくスパチュラなどを使用した方が良いかも?

■アンダーコートスプレー

塗料の食いつきをよくするための下地塗装用のスプレー。
大量のミニチュアやパーツの下塗りならこいつにお任せ!
下地用というだけあって塗料の乗りや発色も良いです。

以上、大まかなカラー区分の説明でした。
テクニカルは現在ひとまとめになっていますが、以前はテクスチャー、グレイズなどもうちょっと細分化されていました。
時々こういったリニューアルが入るので、数年後にはまた多少分類が変わっているかもしれませんね。

シタデルカラーの注意点

・コントラストカラーはモールド(凹)部分に溜まりやすいという特性上パーツにヒケや傷があるとそこにも溜まります。
さらにつけすぎるとモールド部分に塗料だまりができて色が濃くなりすぎるということも。

・水性である以上パーツやミニチュアに皮脂油が付着していたりするとどうしても塗装一発目が弾かれることがあります。
何度か重ね塗りすれば問題なく発色していきますが、ムラのものや塗膜が厚くなってモールドが潰れる原因になったりもしますので、軽く表面をヤスってブラシで削り粉を取り除いておいたり、一度トップコートを吹いておくなどした方がベターかと思います。

・ポットの形が特徴的でキャップを完全に外すタイプではないため、使ってるうちに垂れた塗料がキャップの根本に溜まって固まり完全にしまらなくなる場合があります。
完全にしまっていないと乾燥して固まってしまい塗料が使えなくなる時期が早まりますので、使用後はキャップがちゃんとしまっているか、根本に塗料がたまっていないかをよく確認してあげてください。(私はそれで2本ばかりダメにしました←)
開封済カラーを長持ちさせるコツは、1~2か月に1度くらいスポイトで2~3滴水を足してよく振っておくことです。こちらも入れすぎは注意です。

・シタデルカラーは使用前によく振ることが大事です。
が、振るのは大変だからとその時にキャップを開けて筆や調色スティックで混ぜてはいけません。
空気を含んで塗料自体の乾燥が早まったり、成分が変質して使えなくなる可能性が非常に高まります。
混色したい時はウェットパレットなどの上に出してから混ぜるか、大量に作りたい時は別のボトルに移してキャップをして振ってください。
毎度毎色手で振るのは面倒だし疲れる……という時は、超音波洗浄機やプラモ向上委員会様のボルテックスターラーTURBOという商品がおススメです。


今回は以上になります。
次回以降、実際に塗ってみたサンプルとカラーのご紹介などを順次していきたいと思います。
シタデルカラー、いい色多いんですが名前が特徴的すぎてイメージが……あと名前読めない……という話もよく聞きますので、そのあたりの参考になれば幸いです。

記事の内容に何か質問などもありましたらお気軽にどうぞ!
それでは次回もよろしくお願いします!